体外衝撃波結石破砕治療(ESWL)

体外衝撃波結石破砕術(extracorporeal shock wave lithotripsy, ESWL)は、放電により発生させた衝撃波を体内の結石(膵石・胆管結石)に照射して破砕する治療法です。通常、膵石・胆管結石の除去は内視鏡的逆行性膵胆管造影(endoscopic retrograde cholangiopancreatography, ERCP)で行いますが、径の大きい石や硬度の高い石では膵管・胆管の出口を通過できず治療に難渋する場合があります。このような場合に、ESWLで細かく破砕してからERCPを行うと治療成功率を高めることができます。

 

写真のような専用装置のベッドにうつ伏せで寝ていただき、レントゲンで照準を合わせながら30~60分間の照射を行います。1回の照射では破砕しきれない場合が多く、週2~3回のペースで繰り返し実施します。衝撃波による痛みを緩和するため、十分な量の鎮痛薬を用います。結石がレントゲンに映らない場合は、あらかじめ膵管・胆管にチューブを留置して照準の目安にします。

 

当科ではESWLを併用した膵石・胆管結石の治療を数多く実施しており(2022年度 延べ120件)、他院で治療に難渋した多数の石、大きい石、硬い石の患者さんの受け入れ・治療を積極的に行っています。