次世代マイクロ波焼灼術(MWA)

マイクロ波凝固療法とは

医療用として使用されるマイクロ波は、周波数2400~2500MHzの電磁波(市販の電子レンジと同じ)です。この電磁波が組織に照射されると、組織に熱が発生します。マイクロ波凝固療法はその熱を利用して、腫瘍組織を凝固壊死させる治療です。この治療法は、日本では1996年4月より肝腫瘍(肝細胞癌、転移性肝癌)の治療として保険適応となっています。

Emprintアブレーションシステムとは

Emprintアブレーションシステムは新しいマイクロ波凝固療法のためのシステムです。従来のマイクロ波用のシステムに比べ、きれいな球形に焼灼でき、また事前の想定に近い焼灼範囲が得られるという特徴があります。このEmprintアブレーションシステムは、既に世界40か国以上で実際の臨床において、患者さんの治療に使用されています。日本においても、平成29年7月より保険適用となっています。

どのような患者さんがEmprintを使用したマイクロ波凝固療法に適しているか

Emprintを使用したマイクロ波凝固療法は、これまで肝腫瘍の穿刺局所療法に主に用いてきたラジオ波焼灼術と比べ、短時間で大きな腫瘍を焼灼することが可能です。また、球形に焼灼することができるため、腫瘍残存の可能性をより減らせることが期待できます。このような特徴があるため、比較的大きな腫瘍の患者さんに適していると思われます。