下部消化管内視鏡検査とはいわゆる「大腸カメラ」検査です。前処置薬(主に液体の下剤)を検査数時間前より内服していただき、腸管内容をきれいにしてから肛門からカメラを挿入します。通常は終末回腸(小腸の最も大腸側の部分)まで挿入し、そこから戻りながら盲腸・上行結腸・横行結腸・下行結腸・S状結腸・直腸と観察する検査です。白色光による通常観察とともに、画像強調観察や色素撒布などを併用することにより病変検出率をあげる工夫をしています。また診断目的に鉗子生検を行うこともありますし、ポリープなどを認めた場合には切除することもあります。
大腸がんといった悪性腫瘍の他、腺腫・虚血性腸炎・潰瘍性大腸炎などの主に大腸に起こる疾患が対象となります。
小さいポリープであれば、抗血栓薬を内服しているなど出血の危険性がそれほど高くないと想定される場合には検査中に切除することが可能です。大きいポリープなどについては別途ESDなどの治療をお勧めしております。
当院では年間5000例以上(含む1500例以上のポリープ切除)の下部消化管内視鏡検査をしております。