若手医局員による医局紹介

消化管グループ:宮田涼平(2016年卒)

私は2年間の初期研修を通じて、急性期から慢性疾患まで幅広く対応し、診断から手技による治療まで行うことのできる消化器内科に憧れ、心を決めました。
医学生であった頃にも消化器内科分野の基礎研究に参加した経験から、臨床のみならず医学の発展の一助となりうる研究分野にも携わりたいと考え、国内随一の教育研究機関でもある、東京大学に入局を決めました。
入局後は4年間のJR東京総合病院での後期研修を通じて、消化器内科に関する幅広い臨床の知識と、内視鏡を始めとした手技について学びました。
7年目に大学院生として東大病院勤務となり、1年目は病棟業務を担当しました。2年目からは各診療グループ・研究室を自らの興味や希望で選び、基礎/臨床研究を併せて行っていきます。

私は現在、消化管治療グループに所属し、ESDを中心とした内視鏡治療の研鑽を積みながら、臨床研究を行う機会もいただきました。
また大学院生としての研究テーマは、内視鏡治療における新規材料の開発として、東京大学工学部と連携した研究を行わせていただいております。他学部においても各業界のトップランナーが揃っている東京大学だからこそ、医学部にとどまらずに広い視野をもって、ハイレベルかつ医療の未来を切り開く研究に携わることもできます。
東京大学消化器内科では、超一流の先生方に優しく丁寧にご指導をいただき、自らの能力をさらに高めることができる、今後の医者人生でも貴重な環境が作られています。

消化器内科に興味があるみなさん、ぜひ最高の環境で医療の最先端に臨んでみませんか。
 

胆膵グループ:西尾洋人(2017年卒)

医学生・初期研修の頃から、幅広い臓器・疾患分野を扱う消化器内科に魅力を感じており、消化器内科への入局を決めました。入局後は初期研修を行っていた国立国際医療研究センター病院で3年間の後期研修を継続し、豊富な症例を経験し消化器内科医としての基盤を確立できたと思います。

東京大学消化器内科では、大学院1年目はまず病棟業務を担当する中で、各分野の大学ならではの高度医療も経験しながら、臨床/基礎研究に携わる先生方の話を聞くことができ、その中で自身の専門とする分野を選択することになります。私は後期研修時代から胆膵疾患の診断治療の難しさ、課題の多さやERCP、EUSといった内視鏡処置の奥深さを肌に感じ、胆膵領域に興味を持ち、胆膵グループに所属することを決心しました。
現在は、ダブルバルーンERCPやinterventional EUSなどの専門性の高い内視鏡治療や、癌診療においても既存の化学療法に加え先進医療や治験などの胆膵診療の最前線に携わり日々研鑽を積んでいます。また、臨床と並行して研究も行っており、近年胆道癌においても免疫チェックポイント阻害剤(ICI)が一次治療から使用されるようになり、その治療効果に関わるバイオマーカーについての臨床・基礎の両側面からの検討をしたり、胆石性膵炎における胆管炎診断についての臨床研究も進めています。

このように充実した日々を送ることができるのも、東京大学消化器内科の胆膵グループが非常にパワフルで魅力あふれるチームだからこそだと思います。ぜひ皆さんも一緒に胆膵診療を発展させていきましょう!
 

肝臓グループ:松下祐紀(2014年卒)

私は初期、後期研修を国立国際医療研究センター病院で行った後、東大に入局いたしました。元々消化器臓器でも代謝臓器でもある肝臓に興味があり、肝癌治療において日本トップレベルの歴史と実績があるほか、基礎研究においても様々な研究をされているその多様性に惹かれ入局を決心いたしました。大学院では肝臓の基礎研究グループに所属し、マウスモデルやオルガノイドを使用した最先端の実験手法を学ばせていただいたほか、院後半では臨床検体のオミクス解析といった高度なドライ解析技術も学ぶことができ後者のテーマで学位を取得することができました。現在は研究を継続しつつ肝癌治療チームの一員として、ラジオ波焼灼術を含む先進的ながん治療技術の習得にも励んでいます。このように幅広いキャリア形成をできることが当グループの魅力の一つです。留学中の先生やOBを含め様々な分野のエキスパートから温かい指導を得ることができ、研究と臨床の両面で大きく成長することができます。興味を持っている方々には、この素晴らしい環境で一緒に成長し、新しい医療の地平を開拓することを心からお勧めします。
 

基礎研究グループ:村上恵太(2017年卒)

私は大学生の頃から漠然と消化器内科学に興味を持っておりました。2年間の初期研修は市中病院で行いましたが、緩和ケア病棟で終末期症例に寄り添ったり、緊急内視鏡をきっかけに劇的に改善する症例を担当したりと、自分の目指す医師像に合致した経験を多数できたことで消化器内科への入局を決めました。
入局後の後期研修は千代田区の三井記念病院で行いました。忙しい毎日でしたが、上級医の先生も含めて「消化器内科医である前に内科医である」との意識が浸透しており、消化器手技はもちろん、重症患者の全身管理についても大きく成長できた3年間でした。当科では研修説明会や見学を通じて、様々なカラーを持つ豊富な関連病院の中から自分に合った研修先を選択できますが、私は3年間でかけがえのない経験ができたと思います。また大学病院に戻った最初の1年(大学院1年生)は病棟業務を担当しますが、それぞれの病院で研修を積んだ沢山の同期と「異文化交流」が出来たのも、自分を客観視するのにとても良い経験でした。

さて、大学院2年目からは自らの興味に従って基礎・臨床研究を進めることになり、私の場合は現在炎症性腸疾患(IBD)の臨床・基礎研究に携わっております。後期研修中からIBD診療に興味はありましたが、Crohn病で腸管線維化をきたした患者様から「この状態は薬でどうにかならないか?」という質問を受ける度に、「特効薬はない」ともどかしい思いで答えておりました。その経験から「自分も研究に従事してIBD治療の発展に少しでも貢献したい」と思うようになり、腸管線維化をテーマとした基礎研究を行っております。もちろん人生で基礎研究に触れたことも無かったため大変なことも多いですが、一流の研究者である院内の先生方に直接ご指導いただいたり、またその先生方の伝手で様々な方面に紹介していただいたり、日々貴重な経験をしております。私のような初心者がIBDのホットトピックを研究できているのは東大消化器内科の充実した環境のおかげだと思います。また私が所属する研究室は臨床と研究を両立できる点も大きな強みで、現在臨床面ではIBD関連の豊富なデータベースを元に論文作成に取り組んでおります。

振り返ると私は入局してからこれまで、自らの希望に従ってやりたいことを不自由なくできており、臨床・基礎ともに充実した日々を過ごせております。これは豊富な関連研修施設、オリジナリティー溢れる一流の指導医、最新の研究設備が揃った東大病院だからこそ出来る経験だと思います。皆様もぜひ東大消化器内科という最高の環境でともに学び、自分の思い描く医師人生を実現させてください!